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貴方はもう用済み

第1章 崩壊する関係

部屋に通され、他愛ない会話をしながらもいつプロポーズを切り出そうかタイミングを伺っているうちに

彼女が少しモジモジしながら囁いてきた

『ねぇ・・・今日さ・・・昼間から・・・こんな時間からさ・・・エッチしちゃわない?』

彼女の言葉は意外だった。基本は夜にする事が多かったし・・・電気もかなり暗くしてするのが好きな彼女。

カーテンを閉めたとしても・・・午前中だ。陽の光はどうしても差し込んでくる。

『良いのか?』

『うん・・・今日ね・・・なんか・・・すっごいムラムラしちゃってて・・・ン❤️・・・悠君としたくてたまんなぃ・・・かも・・・』

顔を火照らせながらおねだりしてくる智子に

自分にも興奮が連鎖し、彼女の醸し出す艶やかな世界へと引き込まれていく。

二人の距離がゆっくりと近づいて・・、

キスをしようとした時に

智子の人差し指が自分の唇にそっと当てられた

『ねぇ。今日・・・私の誕生日だよね?だからさ・・・誕生日プレゼントは悠君がいいな・・・いつも悠君がリードしてくれてるじゃない?だから今日は悠君の事、私がリードしてみたいの』

今まで一度もそんな事がなかったから正直、びっくりした。でも愛する彼女がリードしたいと言うなら身を任せるのも良いと思った

『うん。いいよ。智子に任せる』

『あは❤️ありがとう♪それでね・・・私も色々調べたらね・・・身動き取れない方が気持ち良くなれるって・・・悠君の事を・・・だから・・・その・・・ごめん・・・コレじゃアタシ変態みたいだね・・・』

顔を真っ赤にし照れて言葉に詰まる智子。

今までした事もない行為。恥ずかしがるのもわかる

自分だって緊張しちゃうタイプだから。智子がどれだけ勇気を振り絞っているのは想像できてしまう。

『いいよ。俺・・・どうしたらいい?』

『いいの?こんな変な事言って嫌いにならない?』

俯きシュンとなっている智子。自分の言葉に身体を一瞬ビクッとさせてから嬉しそうな表情で見つめてくる

『嫌いになんてならないよ。』

『うん。ありがとう・・・じゃあね・・・最初は椅子がいいかなぁ・・・』

彼女は微かに震えながら、テーブルとセットの椅子を部屋の真ん中に移動させた。

ステンレス製のしっかりした椅子

椅子の背もたれにクッションを置いて智子は言った

『コレに座って貰ってもいいかな?』

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