🕯️悪夢の神様🕯️
第10章 女王蜂の巣
しかし、未來ちゃんが見たと言うのだ……気にはなる。
「それに…この“キツネ”も気になりますね」
「そうね――――学校でキツネでも飼ってた?そるとも、コックリさんが流行ってるとか?」
美希さんの惚けた発言に…皆が視線を合わせ「やれやれ」と思うが…
美希さんらしいと言ったら美希らしいので――――スルーすることにした。
少し、考え込み…沈黙が続いたが…
「比喩……ですかね?」
と、岳さんの一言で「あ~…」と、なんだか皆が納得した。
「キツネ=○○みたいな?」
未來ちゃんも学校に“キツネ”と結び付く何かを思い浮かべる。
「剥製がありました……でも、大分古いものらしく…不気味なんですよねぇ」
「あ~、職員玄関の真ん前にあった…アレね…確かに不気味!」
実際に学校に行った美希さんも思い出したのか、不快な顔をする。
「相当、印象強いキツネの剥製なんですね…。しかし、比喩だとしたら…直接的な剥製は考えにくいかも…」
岳さんは、更に…「ん~っ」と、考え込む。