🕯️悪夢の神様🕯️
第12章 愛って…なんだ!?
さて、話は戻るが――――…
桂は、いまだに口を開かないと言う――――…
“監督”は、全て自供したが、内容は“桂が主犯”と言っているらしく…
桂の供述次第で――――“監督”の処遇が決まるのだが…
全く――――進まない状態らしく……警察も検察も困っている。
しかし、桂は何も語らない――――…
語っても…
誰も信じない……
自分の“愛”は誰にも理解できないと――――…
思っているからだ。
しかし、俺と未來ちゃんは知っている――――…
何度も…何度も…
桂が鈴木 望美さんが入院している精神病院を見ていた事を――――…
運良く――――彼女の見えた日は一日中幸せだった事を…。
運良く――――…彼女が窓辺に立った日は…一日中…彼女の顔を思い浮かべ――――…己を慰めた事を…。
それぐらい――――“愛”していた。
なのに、なのに――――彼女を危険にさらした…あの写真やDVDは消せずにいる…事を…
本当に――――
“愛って…なんだよ!”