🕯️悪夢の神様🕯️
第16章 命の重さ
「…小林…」
気にはなっていた…
あの後、小林の裁判が行われたと聞き――――心はざわついていた。
「そうか――――…で?」
空気を読んでか、岳さんは食事をしながら三井に話を続けるよう促す。
「ん――――…、あ~裁判があったのは知ってるだろ?まぁ、実刑がでてそれに従うそうだ…」
「そうっすか…こんなことを聞くのも…変な話なんすけど…小林――――元気でしたか?」
俺は味噌汁の具を箸でぐるりとお椀の中でかき混ぜ…三井に聞いた。
「元気…な、わけないよな?それにさ、裁判を傍聴していた母親を見たとたん――――“ごめんなさい、ごめんなさい”の謝りっぱなしで…母親と共に退席させられる場面もあってさ……見ててこっちが泣きたくなったよ」
あの、三井が泣きたくなるって――――…よっぽど…後悔の突き上げる…法廷だったに違いない。