🕯️悪夢の神様🕯️
第17章 真実の悪意
彼女が犯人なら――――…
スッキリするのだ…
何故――――骨を持っていたのか…
何故――――…骨をばらまいたのか…
何故――――…骨を配ったのか…
何故――――加藤 円を殺したのか…
全ては…弟を殺された……姉の復讐。
「――――そうか…そう言う事か」
俺は、花束を置かれた場所に視線を向ける。
加藤 円の、お墓は事務所が作り――――…
納骨を済ませたと言っていた…が、納骨日は誰も知らない…
全てマネージャーに任せていた。
だが、安らかな眠りなど…加藤 円に与えたくなかったのだろう…
だから――――納骨はせずに…廃墟のホテルに捨てたのだ…
いずれ取り壊され…捨てられるコンクリートの塊と野獣の糞まみれの加藤 円の骨は…混ざりあい…骨と魂を汚していくだろう…。
星の砂と共に送った骨たちは…彼女に人生を台無しにされた人々への…復讐のお裾分け――――…ってところだろうか?
「お前の無念は…えげつない形で姉ちゃんが晴らしたぞ…」
俺は、駐車場の一角に手で心の中で手を合わせた。