🕯️悪夢の神様🕯️
第20章 居場所となる
「未來…ちゃん?」
「私――――…皇輝さんを利用した!」
“利用した”と、言葉を詰まらせながらも…ハッキリと言った未來ちゃんは顔を上げ俺の瞳を見つめた。
「利用って――――…そんな言い方するなよ」
「いいえ…皇輝さんの私の気持ちや正義感を利用した……」
俺を見つめる瞳は…後悔の念がじわりとにじみ出ていた。
「ぶっちゃけ…未來ちゃんの妹を――――いや、家族を助けたいって自分では…思わなかった……ゴメン…」
俺は力なく握られていた指を握り直し、ギュッと強く握り返した!
「――――…皇…輝…さん?」
「それでも!それでも――――俺は未來ちゃんの憂いを消せるなら!俺は!動く!助ける!悪夢を断ち切る!
それが、俺の――――愛の印だし…未來ちゃんのために出来る…唯一の事だと思ってる!」