🕯️悪夢の神様🕯️
第21章 ラッキーガール
ヒソヒソ話が聞こえる――――…女子高の前でこれは…恥ずかしい。
「え?彼氏?マジで――――?ヤバい!イケメンじゃん!」
「羨ましい~!お出迎えとか夢だよぉ~」
――――き、聞こえてる!聞こえてるから!
彼氏!?って!違うから!違うよ!
「私もイケメンの彼氏ほしぃぃぃ~」
――――え!?イケメン…イケメンなの?
私はバッと皇輝さんを見上げる…
「イケメン…」
「ん?何――――あ~…注目されてる?ごめん…迷惑だった?」
額に少し汗が見える皇輝さんが申し訳なく頭をかく。
「いや――――…彼女たちが…皇輝さんをイケメンだって…」
私が近くでキャッキャッ言っている生徒をチラッと見ながら言うと、皇輝さんは彼女たちを振り返り「ど~も!」と、爽やかな笑顔を振り撒く。
「キャー!こっち見た~!!!カッコいい~!」
と、盛り上がる彼女たちに私は首をかしげる…。