
🕯️悪夢の神様🕯️
第24章 誘惑
朝食の時に、昨日のホテルの近くであったパトカーのサイレンがなんだったのか分かった。
近くで、職務質問された男性の所持品の中に覚醒剤があったのだそうだ。
「俺のじゃない!」と、騒ぐ男性に大勢の警察官が集まり逮捕劇となったそうだ。
男性は同僚に「これを知り合いに渡してほしい」と、言って待ち合わせたカフェでうちポケットに入れられるだけの大きさの荷物を渡されたらしい。
もの的にはUSBメモリぐらいの大きさで、仕事関係のファイルだろうと思っていたらしい――――だが、その中に10グラムの覚醒剤が隠されていた。
しかも、男性自身も薬物検査したところ…微量ではあったが、運ぶ直前に覚醒剤を使用していた形跡があった。
しかし、男性は「知らない!俺はやってない!騙された!アイツだ!アイツが!!」と、無罪を主張した…。
「こんなことがホテルの近くであったんですね…未來ちゃん大丈夫?」
朝食を食べていた皇輝さんが心配そうに私を見つめた。
