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🕯️悪夢の神様🕯️

第25章 救い出す定義


電話をしながら音楽室に入ってきたのは…


月子さんの和食屋に食事に来ていた……黒羽(くろば)と言う…綺麗な顔の男だった…。



――――なんで…この人が…?




『ええ――――…大丈夫ですよ、段ボールだってそのままでも彼女が持ち込んだものに見えるし…遺書――――あぁ、遺書ありますね……“ごめんなさい”ってちゃんと…書いたみたいですよ?

ええ――――…大丈夫…、貴方が我々に依頼したなんて足はつきませんから…』



黒羽はくるみちゃんの首を吊っている姿を見上げ…頬笑む。



『ええ――――ええ、今日からは安心して眠れますね……、いえいえ!お礼なんて…我々は知恵を貸しただけです…。

しかし、もう少してこずると思ったんですが――――…案外、ちょろかったですね…』



『友達が誰もいなくなれば……人ってアッサリ孤独になるんですね――――彼女の家族は現状を理解していなかったみたいだし……子供に興味がないのかしら?』



電話相手の声が、微かだが聞こえる。




校庭に視線を向けると――――先輩は電話をしながらすでに校庭から移動したのか…姿は見えなかった。


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