🕯️悪夢の神様🕯️
第26章 悪夢の結果
「しかし――――お手柄だったな少年!」
俺は、変態消防士の三井から酒を進められ…嫌々ながらグラスを差し出した。
「本当に!あの段ボールに着いていた指紋から……上田 四葉の可能性が出てきてビックリしたよ!」
俺の目の前には、ガチムチ変態警察の十勝 勉(とかち つとむ)がやたら筋肉をアピールしながら酒を飲んでいた。
「なんか、煮え切らない言いかじゃないか?十勝よ!上田 四葉の可能性って…なんだ?」
「指紋って、同じものがないから……鑑定で物的証拠になるんだ――――でも、上田家の軒下から出てきた…腐敗のはじまっていた遺体も同じ…指紋だった…」
――――あの遺体は“鳳 愛菜(おおとり らな)”と言う…別人だ!四葉ではない!
だが、俺の訴えは――――発言した当初から意味をなさなかった。
そう――――鳳 愛菜…と言う女性は…
この世には存在すらしていなかったのだから…。