
がーるず・らぶ 里美と結の場合(R18)
第8章 2回目の、口吻。そして…
「・・・あ!」
「あ。大丈夫ですか?」
目が覚めると、結の顔が目の前にあった。
私……のぼせて意識、失ってたの?
そんな、マンガみたいな事が私に起こるなんて……不覚。
むくっ!と体を起こし、頭をこりこり掻きながら壁掛の時計を見る。
11時ちょっと前……
倒れ込む前、時計は見てなかったけど……
どの位寝込んでいたんだろうか?
「あ、食器なんかは片付けておきました
それから……」
言われて気が付いた。
いつの間にやら散らかっていたテーブルの上は綺麗になっていて、目の前の彼女からは嗅ぎ慣れたリンスの香りが漂って来る。
……つまりは片付けとシャワーの時間分は倒れていたって事になる訳だ。
「シャワーとこれ。勝手に借りちゃってます」
結は見慣れたTシャツを身に着けていて、裾の辺りを軽く摘んで、にっこり笑った。
……パジャマ代わりに着ているTシャツは私には大き目、ゆったり出来るモノなんだけど……結には丁度良く見える。
(この子……胸、私よりあるんじゃん!)
整った、それでいて少し幼さの残った、お人形みたいな顔で、そんな胸なんて……
世の中のオトコ共が黙ってないはず!
・・・そう言えばこの子……。
あの後、男性とはなんにも無かったんだろうか……。
胸元を見ながらそんな事を考えていると
「さて。さっきのお話の続きなんですけど……」
ぉう゛
それ、忘れて無いのね(大汗っ!)
「……つまりは、男性とは気持ち良く感じないし、自分でもイクまで行って、無い、と言う事ですね?里美さん」
アゴに片手を当てて、ドラマに出てくる安い探偵モドキを演じてる口調で私を見た。
こんな口調なら、私もあまり恥ずかしくならずに済みそうだ。
また、気を使わせちゃってるかな……?
私がコクリと頷くと、今度は腰に手を当てて、背中を見せながら話を続ける。
「解りましたよ、その原因。
この五十嵐結がお答え致しましょう。
それは、つまり……」
「それは、つまり?」
彼女に付き合い、その流れをキープする。
なんか、女子校時代を思い出して……私は台詞を言いながらくすっと笑った。
「ズバリ!その原因はぁ!」
びしぃ!と、人差し指を私に指し
激しい効果線をバックに、
名探偵 五十嵐結は言い切った。
ばばばぁんっ!!
