
がーるず・らぶ 里美と結の場合(R18)
第12章 結の記憶
「先輩の、変態っ」
ーーざくっ!
タオルケットを身体に巻いて、枕に顔を埋めたままの結が放ったセリフが、私の胸に突き刺さる。
「私のおもらし、見てたでしょ?」
あ、あう……(大汗)
そ、そりゃあ、まあ、結がイクのが見たくって、頑張った訳で……。
そしたら、それだって……
自動的に見ちゃう事になっちゃうのも仕方の無い事であり……
けっして悪気は、無かったのですよ、結お嬢様。
「あ、いや、そのっ…あの〜…」
「センパイのスケベ」
ーぐさっ!
「ヘンタイ」
ーーずばっ!
「エロ魔人」
ーーーどしゅっ!!
どこからとも無く聞こえてくる刀でぶった斬るような効果音。
結に罵られるたびに見えない刃で斬りつけられ、ダメージが蓄積する。
ぱたっ★(←ベッドに倒れた音)
ああぁ…あたし、やっちまったのか〜?
顔を枕に埋めたまま、未だこちらを見ない結の横に倒れた私は心の中で泣いていた。
せっかくイイコトして、仲良くなれたと。
そう思っていたのに。
最後に、やってしまった……
嫌われちゃったよぉー(泣)
「せ〜ん〜ぱ〜い〜……」
ギギギぃ〜……っと、音が聞こえて来そうな、スロースピードで頭だけ動かし、結がゆっくりこちらを見る。
彼女はほっぺを風船みたいにぷく〜っと膨らませ、目が赤く光っているように見えた。
ああぁ…やっぱり怒ってますかぁ??
「・・・なーんて☆ね♡」
がばあっ!!
いきなり、包まっていたタオルケットごと飛んだ結が、私に覆い被さって来た。
「わあ?!」
「センパァイ♡だぁい好きぃ〜〜♡♡♡」
むぎゅ〜っ!
と、音がするほどの激しいハグに、私はけほけほと思わずむせ返る。
「……センパイ、焦った?」
「は、はいぃ…」
「ごめんなさぁい☆ちょっとバツが悪くなっちゃって。いじわるしちゃった♡♡」
よ、良かったよ〜。てっきり、わたしゃ嫌われちゃったのかと……焦ったあ。
