
みせてあげるね。2nd
第1章 旅行
ふと体の力が抜け、意識が遠のく。
「あかりちゃん!」
岳さんが咄嗟に私の体を抱きしめてくれて、ベッドに二人で倒れ込んだところで私の意識は途絶えてしまった。
ーーーーーー
パチっ
目を覚ますと私はベッドの中にいた。
どれくらい時間が立ったのだろう・・・
ゆっくりまわりを見渡すと、岳さんの姿がなかった。
・・・先に・・出てっちゃったの??
私が起きるまで待っててくれてもよかったのに。
悲しい気持ちになって下唇を噛み締める。
ガチャッ
音がする先に目をやると
「そろそろ起きる頃かと思ってお風呂溜めておいたよ。
一緒に入ろう」
ベッドまで歩いてきてそっと私の頭を撫でた。
なぜだか目頭が熱くなり、ごしごし擦ると「うん」と返事をして一緒にお風呂へ向かった。
完
