
みせてあげるね。2nd
第2章 幼馴染
キッチンに降りると、樹と母が楽しそうに話していた。
母は私に気が付くと
「あんた、樹くん来たとき寝ちゃってたみたいね!」
「へ?あ、あぁっ、そうみたい」
「大口あけてイビキかいてたみたいよ」
クスクスと母と樹が笑うので、ギロッと樹を睨む。
「そうそう、今日は樹くんのお家でBBQするからあんたたち準備してらっしゃい!」
母が家事にとりかかると、樹に近寄りコソコソと小さな声で
「樹〜〜〜!!!」
睨み上げてグーで軽く叩こうとすると、樹は笑いながら
「ごめんごめん、上手く誤魔化しただろ?」
ひらりと拳を避ける。
そして私の耳元でこっそりと
「また続き、しようぜ」
囁いて体が離れるが「あっ!」と何かを思い出したかのように再び耳元に顔を寄せ
「好きだよ」
いたずらに笑う樹に胸が高鳴るのだった。
完
