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みせてあげるね。2nd

第2章 幼馴染


私には幼馴染がいる。

「おい、あかり!

 宿題やったら後で家行くからみせて」

このスラッと背の高い男こそ白根樹(しらねいつき)、幼稚園の頃からの幼馴染だ。

「やだよ。たまには自分で考えなよ」

私は眉間に皺を寄せると樹を一瞥して帰路につく。

「なぁ、頼むよ〜」

昔は私の方が背が高かったのにいつから見上げるようになったんだろう。そんなことを考えながらハァ、とため息をつくと

「今回だけだからね」

「やり〜!」

樹がガッツポーズをする。なんだかんだいって結局いつも甘やかしてしまうのだ。

「じゃ、カバン置いたらすぐあかりん家行くわ!」

そういうと私の隣の家に入っていった。私達の家は隣で親同士も仲がいい。しょっちゅうみんなでご飯をしたり旅行に行くこともあるくらいだ。


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