犯されてイキたい願望妄想
第7章 【義理父の精子提供】
その日の夜、義理父の夜這いはありませんでした。
待っていたのでしょうか?
隣に夫が寝ているというのに、身体は義理父を求めていると認めざるを得ません。
昼間もあんなに求め合ったはずなのに。
たった一度、なかっただけでどうしてこんなに疼くのでしょう。
無理やり眠りにつき、物足りない朝を迎える。
何ひとつ変わらない朝。
食事を済ませ、また夫は書斎へ。
もう夫婦らしい会話も久しくない。
何処かへ一緒に出掛けたり、家に居ても同じ空間に居てテレビを見たり等、遠い昔のような。
それを間近で義理父も見ている。
日に日に溝が出来ているのを感じ取ってらっしゃる筈です。
そこに子供だなんて有り得ない話なのだ。
「買い物へ行ってきます」
息が詰まるこの家に居たくありません。
少しでも外の空気を吸わなければ…と立ち上がりました。
義理父は優しく肩を抱きそっと唇を重ねてくる。
すぐに拒みました。
やっぱり、夫が家の中に居るのです。
見られていなくても、もう私になど興味を持っていなくても、許される行為ではない事くらいわかっているので。
「昨日言った事忘れてないな?清美が帰って来たら見せるとしよう、ゆっくりで構わない、車でだろう?」
「はい、お昼前までには戻ります」
今日一日の家事をなるべく早く済ませていた。
ドライブがてらいつもより遠いところのスーパーまで車を走らせる。
ハンドルを握りながら、薬指に光る指輪に虚しくなる。
信号待ちでパッと外し、ダッシュボードのグローブボックスに仕舞った。
着けていない事に夫は気付くだろうか。
気付かないにしても、車に乗ったらボックス内の除菌シートを取る際に置いてある事に気付くはず。
そんな、淡い期待を抱きながら更に車を走らせました。
二軒ハシゴしても買う物はあまりありません。
しばらくの食材は冷蔵庫にストックしてあるので買い物は外へ出る口実に過ぎない。
ふと、義理父の言葉を思い出しました。
見せたいもの……何なんだろう。
夫も居るのに……また大胆な事をするつもりなのだろうか。
まさか、今度は目の前で…なんて出来るわけないわよね。
嫁いできた身なので気軽に会える友達もいません。
全く知らない土地でのスタートでした。