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ぼっち─選択はあなたと共に─

第2章 怒りの炎

「──様、ヒカル様っ!」

 ゆっくりと目を覚ますと、自分を心配そうに覗きこむ顔があった。赤い瞳が揺れている。

(──ヤクモさん? ああ……そうか。私、西の森で気を失って……)

 ヒカリは今までの記憶を順番に思い出す。
 
 ソルトの町で魔女狩りにあい、ヤクモに助けてもらったヒカルは西の森へと向かった。そこで、アクアと出会う。アクアはミーナから「ロイドのことで大事な話がある」と書かれたメモを貰い、すがる思いで西の森までやってきた。
 
 そして西の森にミーナとロイドが現れた。罠と睨んだヤクモはミーナを攻撃。すると案の定、バーム教団のガトー・ガノフが現れた。ミーナの正体はダイヤモンドの石を持つ、神の子マナミだった。マナミは「エメラルドの石を渡せば、記憶を戻す薬を渡す」とヒカルに条件をつけてきた。
 
 しかしマナミのもくろみを知ったヒカルはそれを拒否。そして「神の子同士なのに、どうして助け合わないの?」と訴えるが、マナミからは「私が救いたいのは、グラドリア王国の人々だけ」と言われてしまう。しかも先に裏切ったのはラザニーア王国だと。
 
 モンブラン城は災いが起きる前に必ず現れるノアの方舟のようなものだと知り、ヒカルは驚きを隠せない。しかもマナミに「これは私たち個人の問題ではない、戦争が始まりますよ」と宣言され、攻撃を受けてしまった。

 

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