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先輩!彼氏にしてください!

第8章 危険人物




†─── 誉(ほまれ)side ───†



9月になったというのに、まだまだ暑い日が続いている中、


僕は生徒会室に突然やってきた長身の男を睨みつけていた。




「いつぶりですかね?」


「卒業式ぶりじゃないかな? だから半年くらい?」


「そっかぁ…。もっと遊びに来てくれてもいいのに〜」




甘え声を出しているほのか先輩に気が気じゃない。



長身の謎の男は、絶対に何かのスポーツをしていると推測出来るくらい、健康的に肌が焼けている。

白いTシャツの上に今流行りの少し大きめのカーキの半袖Yシャツを羽織っていて、いわゆるカッコいい大学生ってやつなんだろう。


顔立ちだって濃いめの顔で悪くないし、僕とは違って社交的だし……


星野先輩や、和田さん、平井くんも男に群がっているのを考えると人望もあるんだろう。



「おい、みんな、そこのイケメン紹介してよ」



加えて、声も低くてかっこいい上に、置いてけぼりされている僕に対する気配りまで出来るようだ。



「あーホマレ、ごめんな」



そう言って僕に近付いた星野先輩は僕の背中を叩いた。



「アラタ先輩、こいつは今年入った2年生のホマレです」



微笑んだ星野先輩は今度は僕のことを見る。




「んで、アラタ先輩は安藤の前の生徒会長。大学生で、今日遊びに来てくれたって訳」



「すげぇイケメンだなぁー。よろしくな、ホマレ!」



爽やかに微笑まれて、僕は、気負いしながらなんとか、「よろしくお願いします」と返した。

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