先輩!彼氏にしてください!
第4章 モデルをお願いします!
プールってことは、体育の授業ってことだ。
今この時間、ほのか先輩は体育で────
「谷川くん?」
思わずベランダに駆け出した僕は、すっかり暑くなった手すりを掴んで身を乗り出す。
案の定、プールの授業がされていて、水飛沫が飛び交う。
みたことあるような顔がたくさん見える。
目を凝らして必死に目当ての人を探していると、チャイムが鳴り響いた。
それと同時に、プールサイドへ勢いよく上がる人に目が止まった。
「ふぁーー! いま、チャイム鳴ったよね?」
そう言いながら、息を整えている彼女はスイムキャップを取る。
濡れた長い髪が下りて、再びふぅー…と息を吐いたその姿に目を奪われた。
手足は長いのに、肉付きが良くて─────…
水着で露わになっているボディラインに水滴が滴る。
あまりのエロさに股間が疼くのを感じていると、視線に気付いたのか、ほのか先輩は、ビクりと震えてそのまま顔を上げた。
「えっ……た、谷川くん」
「──────…」
ゆっくりと手を上げて振る。
今、相当だらしない顔をしてると思うけど抑えようがない。
「なんでいんのっ……」
小さい声だけど聞こえてくる先輩の声。
もっと間近で先輩の水着姿を見たい。
彼氏になったら……っ…その時は絶対に……