先輩!彼氏にしてください!
第4章 モデルをお願いします!
お昼休み。
ほのか先輩の横顔を見つめる。
「…………それって2週間、放課後、毎日ってこと?」
「い、いや…それはほのか先輩のご都合に合わせます、が」
ダメ元で、さっきの早坂先生の件を話しているのだけど…
正直、問答無用で「無理」と突っぱねられると思った。
うーん……と唸っているほのか先輩は、僕の方を見ると「あのさ…」と言いながら片眉を上げた。
「はい」
「ヌード、とかじゃないよね」
「えっ……」
思いもよらぬ質問に、頭の中がぐるぐるとする。
さすがの僕も、ヌードは考えてなかった。
僕の前で、服を脱ぎ生まれたままの姿を晒しているほのか先輩────…
それをじっくりと堪能しながら、僕の手によってその先輩の美しさとエロさを描く。
描いていく中で、ほのか先輩は恥ずかしそうに顔を紅らめて、そして挑発的なしっとりとした目を僕に向ける。
触れたい……
この柔らかで滑らかな肌に。
そして────…
「ちょっとっ……! 谷川くんまた鼻血!!!!」
「っ……あ、ごめんなさい」
妄想から突然、現実に戻ってきた僕はほのか先輩に差し出されたポケットティッシュをまた鼻に押し当てる。
普段なら、こんな妄想程度で鼻血はでない、けど…
さっきの鼻血で出やすくなってしまったのかもしれない。
「後輩くん、変な妄想してたんでしょ〜」
一緒にいる先輩の友人である麻理先輩にニヤニヤしながら言われて、俺は言い返さずに押し黙った。