
仔犬のすてっぷ
第12章 すてっぷ・あっぷ (注:性的表現アリ〼)
「……ほれ、体、拭きな?」
ばふっ☆と、僕の頭にバスタオルを被せると、蒼空は自分の体を別のバスタオルで拭き始める。
ドッドッドッドッ・・・
僕の心臓の鼓動が、早い。
まるで、心臓が口から出てきてしまいそうだ。
(…と、とりあえず体を拭いて、落ち着かなくちゃ……)
何だかよく分からないが、ドキドキし過ぎてなのか…いつもどおりに体が上手く拭けない。
ワチャワチャっ!とヤケで体を拭いている僕の隣に、ドカッ!と蒼空が腰掛けて……
どどっ!どどっ!どどっ!
さらに僕の鼓動が激しさを増した。
(うわあぁ〜!お、お、落ち着け、自分っ!)
「……??なにしてんだ?
バスタオルが首にからまりかけてんぞ?」
そう言うと、蒼空は僕のバスタオルの端を掴んで、絡まりを解こうとした。
「う…ぅおわぁ?!」
「わっ?!な…なん??」
僕は蒼空の伸びてきた手に驚いて裏返った声を上げ、蒼空は、僕のその声とわたわたした動きに驚いた。
「どうした、優希?何かあ……」
「なななな、な、な、なんでもないよぁぉ」
コチラを覗き込もうとする蒼空の反対の方へ身体を捻って、彼の視界に体の前側を見せないようにしながら返事を返す。
「?」
僕の様子がおかしい事に気付いた蒼空が、僕の右肩を左手で掴むと、見せないようにひねっていた身体をグイッ!と引き寄せる。
「あ……あっ?!」
「優希…まだ何か隠し………ん?」
僕の、開いた身体を見た蒼空は…
「オマエ・・・興奮してた…のか」
僕の下半身を見て、彼はゴクッと喉を鳴らした。
