
仔犬のすてっぷ
第16章 潜入!ボーイズ・バー
・・・このあと、さらに話は続き……。
今回襲われたパターンから、蒼空を襲うばかりでなく僕を拉致して交換条件を提示しようとするパターンもありそうだという事で、やはり僕もまとめて守る方向へ話がまとまった。
・・・・・・つまり・・・
しばらく自分の部屋には戻れない、という事にもなるわけで・・・(汗)
「……せっかくの合鍵だけど、出番はお預けだね」
シロナガスクジラをディフォルメして模られた、シルバーメタリックカラーでメッキされている、小洒落たキーケースとして機能するネックレス・・・
蒼空は、ナガ◐マの記念としてペアセットで買ったそれを手で掴み、顔の前でぶら下げて眺めながら
「合鍵としては出番は後回しになったが、俺はコレ、気に入ってるぜ?
なんたってマイハニーからの初プレゼントだしぃ♡」
そう言いながらウインクしてみせる。
「だからあ、大きい声でそういう事言ったりしたら・・・」
「まい、はにい??」
リムジンの最後尾に座っている歩美さんが、僕等のやり取りを聞いて首を傾げた。
「・・・蒼空。まさか、アンタ・・・・・・」
(やっ…ヤバっ!もしかして、バレたんじゃ・・・)
