
仔犬のすてっぷ
第19章 過去との再会
手慣れた手付きで、僕の制服を次々脱がせていく明美は、その間もキスで僕を捕らえ続けた。
絡み付こうとする舌から逃れようと舌を動かすけど、そんな抵抗は長く続かない。
「うぐむ…ふうぅ〜…む…ん……ん………」
捕えられた下に強引に絡み付き、僕を屈服させようと舌を捻じり、引っ張り、押さえつけてくる。
(……なんて…強引なキスなんだ……なのに…)
捕えられた僕の舌が、撫でられ、絡められ、突かれて・・・僕が望んだ訳ではないのに唾液が溢れ出し、明美の唾液と混ざり合い・・・
その動きを滑らかにしていく。
「う…うぅん……?はぁあ…ふぅむん・・・」
お互いの舌の熱さが、舌の動きに合わせてさらに熱さを増して・・・溶けるような感覚に変わっていく。
初めは気持ち悪くて強引なキスだった。
…なのに、今、僕はとろけるような舌の感覚に飲み込まれて、自然に声まで出て・・・
「声まで出して・・・エッチな子だ……」
「・・・あ、ふ…はぁ…あぁ……」
キスから開放されて……僕は深い感嘆の息をもらした。
今の明美の言葉に、いつもなら即座に反論するところなんだけど・・・
頭がぼーっとしていて、言葉も出てこない。
「そんなに良かったのかしら?じゃあ・・・」
明美はポケットからピルケースを取り出した。
カプセルを一つ取り出し、ベットの脇にあるテーブルの上にあったペットボトルのお茶らしきモノと一緒に口に含むと……
「!?」
そのまま、再び僕に口を重ねた。
ゴクッ・・・
が、ガハッ!ゲホゲホっ!!
強引にお茶とカプセルを飲み込まされ、気管に少し入ってしまい、たまらず僕は咳き込んだ。
「げほっ・・・な、お、お酒……飲ませた…?!」
「感覚増幅剤入りの緑茶ハイとカプセル・・・ちゃんとしたお薬よ♡
神経麻痺や感覚が鈍くなった人に服用する治療薬だけど、今のアナタには最高の媚薬ってわけ♬」
・・・え?なに、そ・・・・・・
じいいぃぃ……ん・・・わあぁ〜……ん……
薬が通った、喉や食道、そして、胃が。
緑茶ハイを飲んだ後とは思えないほどじわ〜っ…と熱くなり・・・。
「あ、言い忘れたけど、特別調合品(なんちゃって薬剤師、里香の作品)で、何人にも試しているから安全と効果は折り紙付きよ?」
