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仔犬のすてっぷ

第4章 攻防戦?!


 結局、人の家に不法侵入して来た犯人二人は、森川店長が登場後すぐに駆け付けた警察官達に確保され、連行されて行った。

 僕達3人は、その後の現場検証と、警察署での事情聴取を受けた。

 大体の話で警察側は理解はしてくれたものの、反撃をする前に連絡をしなさいと…特に店長と僕は過剰防衛一歩手前だと、こってり絞られてしまった。
(店長が使ったスタンガンは、パチンコ店に常備されている防犯用で、本当は店外使用はしてはいけないらしい)

 僕が吹き飛ばして伸しちゃった犯人は、アバラが二本折れちゃってたそうで……。
じいちゃんが僕に咎めるように言っていた意味がようやく理解出来た。

 僕の肘も、極度の打撃に耐えきれなかったようで…あれから腫れ上がってしまい、とても痛い。
病院で診てもらったけど、骨には異常は無いそうで。



そして、今は。


 蒼空の身受け引受人と言う女性が、僕らの前にいる。
 そして、珍しく苦虫を噛んだような表情を浮かべる店長がいて……。

(……う〜ん…。この女性(ひと)何処かで見た様な……)


「はぁ〜い☆もりりん♪お・ひ・さ♡」

「……俺をその名で呼ぶな(ムスッ)」


どうやら、二人はお知り合いの様だ。
どんなに嫌なお客様相手でも笑顔ではぐらかし、相手にペースを握らせない店長が、こんな顔をするなんて……。

一体、何者だろう?


「今日はうちの蒼空がお世話になったみたいで…ありがとね☆」

「オマエんとこの“従業員”(子供)だって分かってたら、助けるのはウチの“従業員”(子供)だけだったんだがな」

「またまた〜★モリリンってば、そんな事出来ない性分のく・せ・に♡」

な、なんかアノ人…キャラが濃ゆいなぁ。
 化粧は、そんなでもないのに、真っ赤なチャイナドレスに、夏モノの麻で出来た白いコートなんて、いかにもって感じの意識した服装だから、存在が濃くなっているんだろうけど…。


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