
仔犬のすてっぷ
第8章 お出かけ♪
う〜ん…た、タッパの差が…(汗)
僕は身長が168センチある。
蒼空は…180センチ以上は有りそうだなぁ…う〜む……。
このまま首にチェーンを掛けようとすると、イメージ的に
“大木に抱きつくコアラ”
な感じかもしんない(泣)
「……蒼空。少し屈んでくれると助かるんだけど……」
「…ん?あ、そうか、悪い」
すっ…と、僕の望みの高さまで蒼空は屈んでくれた。
前から腕を回し、首の後ろでネックレスのチェーンを合わせて金具を合わせる。
(……あ…何か、香水つけてるのかな?)
蒼空の首元から、爽やかで少し甘い、ミントと柑橘系の匂いがした。
「……いいよ。似合ってる」
シルバーのシロナガスクジラが、嫌味にならない程度の存在感で、蒼空の胸元にキラリと光る。
「…そうか?ガキっぽくないか?」
僕は首を横に振って
「そんな事ないよ。シルバーのリーフみたいな感じで、意外と洒落てる」
「……そっかぁ…じゃ、ありがたく頂きます☆」
蒼空は僕に向かって、仏様に向けるのと同じように手を合わせ、へへ〜っ…と、ゆっくりペコリと頭を項垂れた。
「大切にしてくれよ?蒼空」
「もっちろん♪」
そう頷くと、蒼空は何故か反対側を向いてくっくっくっと笑っている。
・・・まあ、だいたい考えている事は見当つくけどね(苦笑)
どーせ、何か企んだような顔してほくそ笑んでんだろうなぁ。
一応、釘を刺しておこうか、な?
「…あ、良い忘れてたけど、変な事したら即、ボッシュートだから、ね♡」
ぐっ!と体を反応させ、蒼空が固まる。
「なははははっ★
わ、わわかってるって〜そおんなこたあ〜わっははははははっ★」
「蒼空。セリフが棒読み」
・・・ホント、分かりやすい奴(笑)
