
仔犬のすてっぷ
第9章 僕等と一緒に
「え〜…それでは、改めて…」
スペシャルストロベリー・ストロングが取り持った仲(苦笑)で、僕らは彼女達と同席して食事をする事になった。
……コレって、体のいいナンパ…かなぁ?
ナンパしたってよりは、された…のか?
よく分かんないけど、まあ、知らなかった女の子(女の人)達と、何かのキッカケで知り合いになり、食事する事になるなんて……
僕にとってはとても新鮮な出来事だ。
「…先ずは自己紹介から。俺はそら。
風海 蒼空 だ。
そしてこっちは俺のマイ・はうぐっ……」
「友人の、林原 優希 です」
余計な事を言おうとする口は、彼の足をカカトで踏む事で阻止に成功した。
一瞬、彼女達の頭の上にクエスチョンマークが浮かんだようだが、そこは笑顔で誤魔化そう。
「じゃあ、今度は私達ね。
私は 山中 里美 そしてこっちの天然ぃひぅっ…」
「いつも自然体がモットーの
五十嵐 結(ゆい)です。風海さん、先程は大変な御迷惑をかけて、すみません☆」
ここからは見えない所で何かあったのか、里美さんの顔が強張っている。
・・・気の所為だろーか?
な〜んか、ところどころ、だけど
お互いに似ているところがあるよーな気がするのは……(汗)
「…ああ。パフェのコトなら気にしなくていいぜ?結果的にどんな味がするのか、分かったし♪
それと、呼び方だけど俺は蒼空、彼は優希でいい」
ニシシっと、精一杯の作り笑顔で蒼空が答える様子を見ながら
〚…ちょっと、それ、あんましフォローになって無いじゃん?〛
と、小声でツッコむと、
〚このくらいのトコを触るくらいで流すのが、相手が話しやすくなって良いんだよ〛
…と、小声で返してくる。
そういうものなのかなあ?
「いつも言ってるじゃん。足元は気をつけなきゃって。ただでさえよく転びそうになるんだから……」
「だってぇ〜…里美先輩が、知らない男のコ達と仲良さそうに話してるんだもん。
ビックリしちゃったんだからぁ★」
……ゆ、ゆいさん…いつも、ですか?
そりゃ、里美さんも気苦労が絶えなさそうなコトで……(苦笑)
