
仔犬のすてっぷ
第10章 JAZZと夢と、その裏に
「二人、一組で、四人で進んでください」
丁度四人だから…けど?
「世間一般的には、こういう組合せに見えるのかしらねぇ……」
二人一組のペアは
僕と結さん
蒼空と里美さん
こんなペアが係員に勝手に決められてしまった。
(…まあ、まさか同性同士がホントのカップリングだなんて思わない…ものねぇ)
「ま、仕方ない、か?」
里美さんは納得しているようだけど
「私の、先輩が……」
結さんは、今ひとつ納得されてないご様子で。
問題の、蒼空は・・・
「さ、さあはやくちゃちゃとおぉわらせえてぇ……」
やっぱり、そうかあ(ニヤリ★)
ぬははははっ!
降りたくても降りられなかったシロナガスクジラの時の……
無理やり乗せられた、あの恐怖を
やられたら、やり返す・・・
倍返しだぁ!!
「おわああっ!」
イキナリ白い衣装の長髪の女性が降ってきて、走ってコチラに向かってくる。
「だあああぁ〜!」
襖がイキナリ破れて沢山の腕が飛び出してくる。
「ひょえ~っ!!」
沢山の死体が転がる部屋にたどり着くと、イキナリ皆が一斉に起き上がり、腕をコチラに向けて迫ってくる。
「うひゃああおう?!」
歩いていた道がイキナリ持ち上げられ、バランスをくずしそうになったところへ沢山の水蒸気が湧き上がり、蒸気の雲の中から首無しの落ち武者が笑いながら迫ってくる。
「…あはは…い、意外と怖かった〜」
「わ、わたしい、もう、はいりたくないよぉ〜〜」
「ねえ?ちょっと??もう、終わったわよ?お〜い?」
ほぼ同じ身長の里美さんにしっかと抱きついたま、蒼空は白目を向いて見事なまでに石化していた。
ごめんよ、蒼空。
コレは僕でも怖かったから。
次からは入るの、辞めとこうね(苦笑)
