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ぼんやりお姉さんと狼少年

第30章 始祖の子との対峙 後編*


そこだけでなく子宮につながる深い部分が、雄を欲しがって疼きが止まらない。

そうしながらも人差し指を横にして上下に弾くように往復されて、赤くなった乳頭が荒々しく可愛がられている。
腫れ上がった肉粒は今にも弾けそうだった。


「ひっ!…あッあう!っうぁっ!!…あっ!」


軽い痙攣を起こしたかのように、上気しきった体をピクンピクンと波打たせ、衝撃的な快感の後に残った心地のよい余韻に包まれる。

耐え難いほどに焦らされても、琥牙は最後はこうやって優しく導いてくれる。


「あんたは、琥牙って奴より、親父より、オレを選んだんだ」


だらりと弛緩する脚と、未だにずきずき疼く内部。
荒い息を吐き続けながら私も琥牙を見ていた。


「………?」


眉間に浅く皺を寄せて品の良さげな口を固く閉じ、こんな時にどこか苦しげな。

彼のこういう表情を、私は何度も見た事がある。


「……どう……したの?」


彼の頬に触れた時に琥牙が口を開きかけ、はらりと何かが顔に降ってきた。


白いそれに思わず目を閉じたにも関わらず、瞼の上にはらはらと降ってくる。


泣いてるの────────?



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