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僕達の日常-血始し編-

第5章 〜不良集団〜

◇柴崎家2階・夕陽の部屋◇

ー夕陽視点ー

「……。」

テレビのニュースで、郁君が亡くなったのを知って数日が経った。

「郁君、"また死んでしまった"んだね…。」

今回も、また駄目だった…。

これで、何度目だろう…。

僕は、机の1番上の引き出しから1つの赤い玉を取り出し、手のひらに乗せる。

「何度目か分からないけど、またこの赤い玉の力を使う事になるのか…。」

小学校卒業後。

引っ越しの日の前日に、郁君から貰った大切な宝物。

「……。」

机の上から2番目の引き出しから、果物ナイフを取り出して首の頸動脈の部分に刃を当てる。

「郁君、待っててね
すぐに、会いに行くから」

郁君から貰った、赤い玉が光り始めた。

「いつか"他の世界"で、郁君と幸せになれるのを楽しみにしてるよ」

果物ナイフで自分の首の頸動脈を切り裂き、この場で倒れて命の灯火が消えた。
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