
え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第4章 ターキー国
「ほう、そこにいるのがアーナルか」
光邦は呼吸を整え、
「さようでございます。お呼びでしょうか、国王」と頭を下げた。
すると、ピシュっと強く空気が流れる音と同時に、バスッとなにかが貫いたような音がした。
チョットと光邦は、後ろを見る。
背後の壁一面に、緑のシミと、複数の細かい穴があいており、そのうちの一つから煙が上がっている。
「なにあれ……チョット」
「国王様が放った空気の矢の跡です」
「っ!」
緑のシミは、住民の血の跡だろうか?
チョットの剃り上がった頭には、夜空の星のように点々としたホクロのようなものが沢山ある。
「国王様の、空気の焼き印の刑を受けてこうなりました」
「か、かなりヤバい人じゃん」
「チョットよ」と国王が低い声で呼ぶ。
「は、はい」
「アーナルは数時間前に、ここに来て旅だって行ったわ。お前は、誰を連れてきたのだ?」
「はぁ!?」と光邦が声を出す。
「いや、国王様、ついさっき、この者が私がアーナルだと名乗り出てきまして」
「ちょっと待てーーっ! チョットぉーーっ!」と光邦が声を上げる。
『ピシュ』
チョットの右耳になにかが擦り、パッと緑色のヒガンバナが咲いた。
「チョットよ、人のせいにするではないぞ。その者は、この星以外の者ではないか!」
「は……はい」
額から赤い汁(涙)と耳から緑の液体(血)を流し、チョットは硬直する。
光邦は呼吸を整え、
「さようでございます。お呼びでしょうか、国王」と頭を下げた。
すると、ピシュっと強く空気が流れる音と同時に、バスッとなにかが貫いたような音がした。
チョットと光邦は、後ろを見る。
背後の壁一面に、緑のシミと、複数の細かい穴があいており、そのうちの一つから煙が上がっている。
「なにあれ……チョット」
「国王様が放った空気の矢の跡です」
「っ!」
緑のシミは、住民の血の跡だろうか?
チョットの剃り上がった頭には、夜空の星のように点々としたホクロのようなものが沢山ある。
「国王様の、空気の焼き印の刑を受けてこうなりました」
「か、かなりヤバい人じゃん」
「チョットよ」と国王が低い声で呼ぶ。
「は、はい」
「アーナルは数時間前に、ここに来て旅だって行ったわ。お前は、誰を連れてきたのだ?」
「はぁ!?」と光邦が声を出す。
「いや、国王様、ついさっき、この者が私がアーナルだと名乗り出てきまして」
「ちょっと待てーーっ! チョットぉーーっ!」と光邦が声を上げる。
『ピシュ』
チョットの右耳になにかが擦り、パッと緑色のヒガンバナが咲いた。
「チョットよ、人のせいにするではないぞ。その者は、この星以外の者ではないか!」
「は……はい」
額から赤い汁(涙)と耳から緑の液体(血)を流し、チョットは硬直する。
