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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第5章 勇者光邦

チョットは足りない装備を、骨董品屋で揃えた。

「肩当て、兜、これで大丈夫です」

「あなた、凄いお金出して買ったけど、その兜、どっちかと言えば、私のどつきを防ぐために買ったでしょ」

「…………」

「なんか喋れ」と兜の上から頭を叩く。

パカンと音がして兜は割れた。

「あーーっ、あーーっ、あーーっ、あーーっ!!」

割れて落ちた兜を拾い、唾をつけて重ねようとするが、引っ付くはずがない。

「あんた、店の人に高い偽物押し付けられたのよ。店主に文句を言うか、諦めなさい」

「あなたの力が強すぎるんですよ!」

「いや、兜が割れるほどの衝撃に耐えた、あんたの頭が凄いわよ!」

不十分な装備を整え、いざ国を出る。

「ねぇ、チョット、出来れば無駄な戦いはしたくないからさぁ、穏便に話し合いが出来ればそれで済ませましょうよ」

「それが出来れば良いのですが……」チョットの声が、やや曇りがちだ。

不安を抱いているのがよくわかる。

先に向かうのは、トリセンナシ国。

ここは兵士はおらず、国はターキーのようにバリケードで固められている。

「あそこは入り口に見張りの兵士がいますが、役員のようなものなので、恐れることはありません」



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