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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第7章 ガシ国

「どうやって止めるのよ。私はこの星のことなんにも知らないのよ。それに私はただの巻き添えよ。関係ないもの」

光邦はチョットにさらわれた身であるため、この星についての愛情は無に等しい。

見た目は地球人とほぼ同じなため、いくら風習の違いがあるといえど、この星の酸鼻な行いには目をそらし、賛同するのには心なしか抵抗がある。

この星から早く出たい……自分が慣れ親しんだ、現実の世界に戻りたい。

この星の戦争なんて、知ったこっちゃない。

ウラユが国の領域内の、森の小屋に住んでいたのは、そんな状況を目の当たりにしたからではないか?

「私ならそうするわ……」と光邦はポツリと呟いた。

「そうですよね、そうしますよね!」とチョットが目を輝かせる。

「え、なに?」

ポカンとする光邦を尻目に、チョットは行動に出る。

「意見が一致しました。光邦、それでいきましょう」

「え、いや、だからなに?」

「やってやれないことはないかもしれませんて、言ったら、私ならそうするわって言ったじゃないですか!」

「いや、そこなにかいい案を出して、聞いてない私が、後から聞いて驚くくらいのことしてよ! 雑草抜いて大根やったじゃなく、雑草抜いたらいらん虫ついてきたみたいな感じになってるやないの!」

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