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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第7章 ガシ国

やってやれないことはない。

言霊のように言い続けていれば、現実にそうなるのかもしれない。

その前に、やってやれないことはないかもしれないが、光邦はやりたくなかった。

その気持ちを、チョットは見抜いていた。

「ガシ国にいる門番は、噂によるとハンサム揃いだと」

「あなた、なにしてるのよ。さっさと向かうわよ」

いつの間にか、チョットは光邦の取扱説明書を手に入れていた。


ガシ国はトリセンナシの反対側にある、東京ディズニーランド二つほどの小さな国だという。

「ねぇチョット、あなた東京ディズニーランドにいったことあるの?」

「はい、あなたを探してる時、地球にある日本国の大阪って町で、ガヤガヤした賑やかな場所について、いろんな乗り物や建物が……」

「それ、ユニバーサルスタジオジャパンね。USJよ。まあ、それだったらなんとなく広さがわかるわ。私ディズニーランドには、行ったことないもの」

「そうなんですね。なんかいろいろありましたよ。生きた地球の動物がいたり、大きな車輪のようなものがグルグル回ってたり、貼り紙に勇ましそうな男性がギラギラな衣裳きて……そんなのがいっぱいありましたね」

「待って……あなたが行ったの、大阪に昔からある、ひらかたパークじゃない?」

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