え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第7章 ガシ国
オイドの気持ちもわかる。
だが、そのために失われる命があることにはかわりはない。
国王の声は絶対であり、庶民の意見で覆るものではないのは承知だ。
チョットは立ち上がり、一呼吸してから、あることを話した。
「ガシ国王様、実は、トリセンナシの勇者が亡くなりました。ですが、トリセンナシの国王の姿が見あたらないのです。これは、自害するのを恐れて逃げだしたのではないでしょうか?」
すぐに答えは返ってきた。
「そうかトリセンナシが……だが、残念だが国王は死んでおる」
「死んだ? なぜ、わかるんですか?」
「国の代表の勇者が命を落としたのだ。その責任を負い死んでいなければ、そいつは国王ではない。トリセンナシには、最初から国王はいなかったのだ。だが、トリセンナシの国王として、その地位に君臨したとしていたなら、間違いなく命を絶っていることだろう。その亡骸をも隠し続けたいと思っての行動だと私は見ておる。どうかな?」
オイドは、片膝を床につける。
「国王様、私オイドは、国のため国王のため、生き続けることを誓います。他の勇者と比べ戦闘力はございませんが、頭脳で挑んでいきます」
「頼んだぞ。ガシの発展のために、お前にすべてを託す」
だが、そのために失われる命があることにはかわりはない。
国王の声は絶対であり、庶民の意見で覆るものではないのは承知だ。
チョットは立ち上がり、一呼吸してから、あることを話した。
「ガシ国王様、実は、トリセンナシの勇者が亡くなりました。ですが、トリセンナシの国王の姿が見あたらないのです。これは、自害するのを恐れて逃げだしたのではないでしょうか?」
すぐに答えは返ってきた。
「そうかトリセンナシが……だが、残念だが国王は死んでおる」
「死んだ? なぜ、わかるんですか?」
「国の代表の勇者が命を落としたのだ。その責任を負い死んでいなければ、そいつは国王ではない。トリセンナシには、最初から国王はいなかったのだ。だが、トリセンナシの国王として、その地位に君臨したとしていたなら、間違いなく命を絶っていることだろう。その亡骸をも隠し続けたいと思っての行動だと私は見ておる。どうかな?」
オイドは、片膝を床につける。
「国王様、私オイドは、国のため国王のため、生き続けることを誓います。他の勇者と比べ戦闘力はございませんが、頭脳で挑んでいきます」
「頼んだぞ。ガシの発展のために、お前にすべてを託す」