え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第8章 アーナル
走るオカマ、その後ろを追いかける同じ顔の女。
たまたまそれに出会した通行人は、戦慄の雄叫びを上げる。
光邦は絶句し、言葉を失う。
燃やされてはいないものの、辺り一面血の海と化した地面の上に、真っ赤にそまった大きな水瓶な置いてあり、その近くには、スイカほどの大きさの布包みがあった。
「お……オイドは?」
手に太いナタを持った村人が、水瓶を指差した。
「あぁ、亡くなったから解体してここに入れた。これから家族と参列者に調理されて振る舞われる」
残酷に聞こえるが、それはこの星の慣わし。普通の行いだ。
光邦の目には、丸い布包みが……。
村人の一人が、その布包みを抱え、「これは、このまま土葬じゃね」とずた袋の中に入れた。
膝をついて泣き崩れる光邦。
自らの過ちにより命を失ったオイドを、心の中で責める。
「あんた、みつくにって人か?」
一人の高齢の村人男性が、光邦に声をかけた。
「死んだ勇者さんの衣類の中に、簡単な文の手紙が入っとってな。あんたが作った船があるんだってな。その船は、ガシ最後の宝だと書いてある。ガシ国は無くなったが、船は宝として保存しておく。これから、その技術を見て学び、惑星の歴史の一つとなるであろう」
たまたまそれに出会した通行人は、戦慄の雄叫びを上げる。
光邦は絶句し、言葉を失う。
燃やされてはいないものの、辺り一面血の海と化した地面の上に、真っ赤にそまった大きな水瓶な置いてあり、その近くには、スイカほどの大きさの布包みがあった。
「お……オイドは?」
手に太いナタを持った村人が、水瓶を指差した。
「あぁ、亡くなったから解体してここに入れた。これから家族と参列者に調理されて振る舞われる」
残酷に聞こえるが、それはこの星の慣わし。普通の行いだ。
光邦の目には、丸い布包みが……。
村人の一人が、その布包みを抱え、「これは、このまま土葬じゃね」とずた袋の中に入れた。
膝をついて泣き崩れる光邦。
自らの過ちにより命を失ったオイドを、心の中で責める。
「あんた、みつくにって人か?」
一人の高齢の村人男性が、光邦に声をかけた。
「死んだ勇者さんの衣類の中に、簡単な文の手紙が入っとってな。あんたが作った船があるんだってな。その船は、ガシ最後の宝だと書いてある。ガシ国は無くなったが、船は宝として保存しておく。これから、その技術を見て学び、惑星の歴史の一つとなるであろう」