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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第8章 アーナル

単純に計算すれば、アーナルが生まれて63年になる。つまり、

普通に話していれば、なにもおかしくはない会話だが、どう見ても光邦の目の前にいるのは、三十路前の女だ。

「アーナル、あなたいまいくつなの?」

「132歳だったと思う」

「うん、あんた達長生きよね」

「そうなの? でも、そうよね。母は私がまだ63歳の時に……」

「ごめん、この世界の計算についていけないわ」

すると部屋の扉が開いた。

入ってきたのは、チョットだった。

「アーナル様は、ターキーの大臣、タマーキン様の一人娘で、タマーキン様が、地球に偵察に行った時、たまたまレイプした風俗嬢の女の間に」

「待て待て! お前、いろいろとヤバさが混雑しとるわ! なにから指摘して言ったらいいか、わからないわよ。てか、レイプって、それ、完全に地球人を実験台にしようとしてるわよね。なんか、怪奇ミステリー番組で、宇宙人の子供を身篭もった女性が宇宙人を産んだってのがあったけど、このアーナルのことじゃないの!?」

「レイプとは、男と女が愛し合うことではないのですか?」

「出た、言葉の壁」

光邦は突っ込むのをやめた。

「でも、この星の人が、みんな見た目に地球人と同じだから、地球人との関係は、あるかもしれないわね」

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