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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第8章 アーナル

その兵士の話では、別の惑星にある、アリアハンという城下町の王様が、魔物に連れ去られたといい、その救出に勇者である光邦に白羽の矢が立てられた。

「え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?」

「王様の命が危ないのです。さぁ、行きましょう」

「いや、ちょっと、こいつこの星の人とくらべて、まあまあ力強いわ」

こうして、光邦は謎の兵士につれ去られた。












「いや、終わりじゃないわ! なによ、もう訳のわからない所に出るのはいやよ!」

ヘトヘトになりながらも、数時間後に戻ってきた光邦は、そう叫びながら床に倒れるように横になった。

「いったいなにがあった?」

アーナルは、ベッドの上で眠そうな顔で半身を起こす。

「急に訳のわからない国に飛ばされて、王様を救えって、こっちは、ここでクソ国王に振り回されて、あーだこーだしてるのに、いまさら王様のことなんか知らないわよ! ガチなモンスターも出てきたし、妙な魔術使う若者もいるし、なんかややこしいったらありゃしない。やっと帰って来れたわ……て、ここに戻ってホッとするなんて、なんかマヒしてるわ私」

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