え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第8章 アーナル
体格のいい男達がイカダの周りに群がり、ああだこうだと紙に図を描いたり、どう組み合わさっているのかと、隅まで構造を見て見識を深めようとしている。
「ちょっと通してよ」と光邦は男達の間を、割って入る。
一人のヒゲ面の男が、光邦の前に立つ。
「あんたが光邦かな」
「そうよ。なにあなた?」
「亡き勇者オイドが称えた男、光邦。我々と一緒に手を組んで職人の国として、もう一度立ち上がる力を与えてくれぬか」
男は、国王のいない今、もう一度新しく、技術を生む国として生まれ変わるため、協力を懇願してきた。
光邦はキッパリと、「嫌よ。なに言ってんの。私はここの星の人間じゃないの。元いた星に帰りたいのよ。ここに留まりたくないの」と断った。
すると、アーナルが剣を抜いて男と光邦の間に立った。
「待て、これ以上彼を止めることは、ターキー国勇者アーナルが許さない。技術を学び発展させ、より良い者を生み出したいと願うのであれば、誰かが代表して地球に行くべきだ。彼がいた地球には、ここでは想像つかないような数百年先をいく知識を持っている」
「いや、ここの前に行ったトリセンナシの方が、私はすごいと思うわよ」
「残念ながら、トリセンナシはもう無い」
「うん、まあ……確かにそうだけどね。そういう意味じゃないんだけどねぇ」
勇者ヒップの死に様を思い出した。
「ちょっと通してよ」と光邦は男達の間を、割って入る。
一人のヒゲ面の男が、光邦の前に立つ。
「あんたが光邦かな」
「そうよ。なにあなた?」
「亡き勇者オイドが称えた男、光邦。我々と一緒に手を組んで職人の国として、もう一度立ち上がる力を与えてくれぬか」
男は、国王のいない今、もう一度新しく、技術を生む国として生まれ変わるため、協力を懇願してきた。
光邦はキッパリと、「嫌よ。なに言ってんの。私はここの星の人間じゃないの。元いた星に帰りたいのよ。ここに留まりたくないの」と断った。
すると、アーナルが剣を抜いて男と光邦の間に立った。
「待て、これ以上彼を止めることは、ターキー国勇者アーナルが許さない。技術を学び発展させ、より良い者を生み出したいと願うのであれば、誰かが代表して地球に行くべきだ。彼がいた地球には、ここでは想像つかないような数百年先をいく知識を持っている」
「いや、ここの前に行ったトリセンナシの方が、私はすごいと思うわよ」
「残念ながら、トリセンナシはもう無い」
「うん、まあ……確かにそうだけどね。そういう意味じゃないんだけどねぇ」
勇者ヒップの死に様を思い出した。