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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第9章 ナナミー国

見ると、アーナルの衣類は所々裂け、切れた皮膚があらわになっていた。

「あらま、アーナルちゃんは大丈夫なの? かわいそうに」

「このくらい、死ぬよりはマシだ」

「そんな問題!?」

勇者たる者、薄い切り傷程度ならケガのうちに入らないとでもいうのだろうか?

そもそも勇者とは?

簡単に説明すると、勇気のある者のことを言うが、誰もが恐れおののく困難に立ち向かい偉業を達成した者、またはそれを成し遂げようとする者に敬意を表す呼称として用いられるとある。また、武道に優れた戦士や、勇敢に戦った者に対しても用いられる……とある。(一部Wikipedia引用)

「私はなんにも当てはまってないわよ」

光邦は、なぜ自分が勇者扱いされるのかが、わからなかった。

山頂に到着。

そこでチョットが一言……、

「すいません、登る山を間違えてました」

光邦は、チョットを抱えて、とげのようになった岩肌へ、背中から落とした。



山をもう一つ越え、ジャングルの中をさまよう。

「あら、これ、食べられるウンコじゃないの?」

光邦は巨大なカエル、キュージコージの糞を懐かしそうに食べる。

それを見たアーナル。

「え、お前、そんなものを食うのか?」

「どういうこと?」

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