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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第9章 ナナミー国

「いや、ムンボルゲの排泄物を食べるってのは、聞いたことなくて……」

「ムンボルゲ?」

光邦は、チョットの顔を見る。

「どういうこと?」

チョットは軽く咳払いをし、

「キュージコージはムンボルゲという種類の一つです」

「ここではカエルではなく、ムンボルゲというのね。てか、そうじゃないの。このウンコは食べられるんでしょ?」

「成分的には無害ですが、現在の一般民衆では食べません」

光邦の裏拳が、チョットの後頭部に炸裂。

「あんた、むちゃくちゃ言ってるじゃない! 小さな子はおやつ代わりにして、狩りにいった者は、行動食として利用してって言ってたじゃない!」

「昔の話です!」

「だったら、今でも食べられるんでしょ」

「キュージコージというムンボルゲの仲間の排泄物なら食べられます。しかし、あれはゲロマンダラというムンボルゲで、毒があり、肉食ですので、雑菌と寄生虫を」

「食う前に止めんかい!」


歩き続けると、見たことのある建物がみえてきた。

アーナルは「建物があるってことは、ナナミー国の領域だな」

「そうなの? でも、見たことあるわね……え、ちょっと待って」

見たことがあるはずだ。

ここは以前、同じ地球人のウラユが住んでいた小屋だ。


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