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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第10章 ターキー国王

誰もいない小屋を出ると、目の前には溜池がある。

「ねぇ、アーナルちゃん。この溜池知ってる?」

「なにがあるんだ?」

「変な親父が出て、なんでも金に変えてくれるのよ」

「危ない業者じゃないのか?」

「あなた地球の日本を変に覚えちゃってない? まあそれもあるけど、見てみなさい」と光邦は池を覗きこんだ。

「あああぁぁぁーーーっ!」

光邦は驚いて後ろに倒れこんだ。

「どうした、光邦」とアーナルが駆け寄る。光邦は人差し指を池に示した。

アーナルは池を覗きこんだ。

「うっ!」と思わず目をそむけた。

カラカラに水が無くなった池の中央に、全裸で仰向けになった男のミイラが、大の字に横たわっていた。

その両端には金と銀の液体の入った桶が置いてある。

「な、なんだアレは……死んでるのか?」

アーナルの後ろからチョットが覗く。

「あ、あれは池に水が入ると復活します。水が無くなったら、自身の体内の水分も出して、ああやって仮死状態になるんですよ。ただ……」

「ただ?」

「あの状態の時、他の肉食動物に咥えられることが……」

と、いってる間に、池の妖精?は、大きな鳥のような生物に捕まって、大空へと旅だっていった。



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