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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第10章 ターキー国王

国王がいる、部屋の前に立つ光邦。

アーナルとチョットは、表情を強張らせる。

「失礼します、国王様」と勢いよく扉を開ける。
チョットは、思わずアーナルの後ろに隠れる。

「誰だ、アーナルか?」

部屋の真ん中に仕切られたカーテンの向こうからは、以前聞いた声とは、違う声がした。

「まあ、そうだけどちょっと違うわね」

「む? さては、以前チョットと一緒にいたものか? 無事に戻ってきたようだな」

「はい、もちろん。こちらの勇者、アーナルも一緒ですわよ」

 アーナルは、呼ぶんじゃないと言いたげに顔をしかめる。

国王は、「おお、アーナルよ、いるのか。なにをしている。声を聞かせなさい」

「あ、アーナルです。ただいま戻りました」アーナルは顔を引きつらせ、何度も生唾を飲んだ。

「アーナルよ、お主の活躍、しっかりと感じ取った。我が国、ターキーがこの惑星一となったのだ。お主に感謝の意を込め、生涯一の褒美を授けよう」

アーナルはそれを聞いて、キョトンとした。

そしてすぐに、光邦を驚いたような目でみつめた。

光邦は、ニヤリと笑った。チョットは、ガタガタと震えている。

アーナルは、一度息を飲むと、意を決するように、国王に向かって一言聞いた。

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