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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第10章 ターキー国王

舞台控室に、集まる光邦達四人。

「はぁ、あの二人、地球に帰っちゃったわね。てか、ショーが無事に終わってさぁ、あんた達どうすんの? 戦うの?」

その問いに、アーナルもデンブも顔を合わせるも、時折俯黙ったままだ。

光邦は、フッと息をもらすとデンブの左手首を握った。

「おい、なにをする」

光邦という人間を知っているからか、腕を掴まれただけで、鳥肌がたつ。

光邦は、ペロリと舌を出す。

「私、別の世界で巨漢デブの尻おかしてからいい男の尻味わってないのよ(リレー小説「ルイーダの酒場」より)。だから、あなたのア○ル……て、言いたいところだけどさ、あなた達の知能のレベル知っちゃたからさぁ、ちょっと力貸そうかなって思うわけよ」

デンブの目が光邦をさす。

「おい、それはどういう意味だ。馬鹿にしてんなら、容赦はしないぞ」

「それなら、私の考えを聞いてからにしてくれる。前々から、あんたの考えはもう二歩三歩足りないと思ってたのよ。悪い考えじゃないから、とりあえず聞きなさい」

デンブは、舌打ちをすると、椅子に腰を下ろした。

「いい、簡単なことよ。あんた達がつけてるそのブレスレットを、はずしなさいよ」

「はずしてどうする? これは国王と命が繋がってるんだぞ」

「だからよ」

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