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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第2章 サバイバル

チョットは、ライトを消した。

『あの巨大な肉食昆虫は、火には寄ってきませんが、明かりがあるとすぐ集まってきます。だから夜行性で目を光らせた動物が餌食になるんです』

「さすが博士号。で、あの虫の名前は?」

『パンサーと言います』

「なんか無茶苦茶ね」

『とりあえず、ここは大人しく寝ましょう。大きな音さえ出さなければ、猛獣は来ませんし、また動かない物には襲いません。身を潜めていれば大丈夫です』

チョットが説明している間にも、ジャングルの奥からは、


『ギャーーーー!!』

なにかに襲われた、カエルの悲鳴が聞こえる。

暗闇中で聞く悲鳴は、光邦にとって戦慄を覚えた。

「もうやだ……帰りたい……もう帰る……」

『朝になったら、捕まえて食べましょう』

「帰るとカエルの駄洒落を言ったわけじゃないわよ……てか、言うのやめて。天然で言ってたとしても悲しくなるわ」

『あ、そうか、カエルと帰るですね。気がつきませんでした。あ、面白いですね』

「生きてて激しい殺意を覚えたの、三度目よ」




数時間後……


『ZZZzzz……ごごごごごぉぉーー……カッ!』

「お前が大きな音だしとるやないの……最後のカッ!はなに? 絶対に無呼吸症候群もってるよね」

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