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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第10章 ターキー国王

だったら、自分たちが国王だと思っていたのは、なんだったのだろう?

アーナルもデンブもチョットも、困惑を隠しきれない。

「さあ、ターキーに行くわよ。おそらく最後に残ったそこに、答えがあると思うの。私の推測では、国王は、この星の人類ではないわね。私が読んだ本のように、未知なる者だと思うの」

「だったら、なんの目的で……」とデンブ。

「それは、ターキーに行って調べるしかないわね。きっと向こうでは、こっちの勇者デンブが亡くなったと思ってるだろうからね」

するとデンブは、ハッと目を見開いた。

「そうか、わかった。俺達は国王に利用されてたんだ。国王は、この世界を乗っ取るつもりかもしれない」

「おそらく、その方向性が強いわね。さぁ、どうする?」

光邦の問いに、アーナルとデンブは顔を見合わす。

二人の答えは、ターキーに向かい真相を確かめる……だった。

デンブは言う。

「光邦が読んだ本は、記憶が確かなら俺も子供のころに見たことがある。たしかこの星にやってきたのは、ブヨブヨとした物体とあった。その話がこの星の歴史となるものなら、きっとそれが今の国王の正体かもしれない」

「ブヨブヨねぇ、ジャングルでみたキュージコージみたいなやつかしら?」

「おそらく、それに近いんじゃないか?」

デンブの推測に、チョットが大きく頷く。

「たしかに、あのキュージコージの祖先をたどれば、この星が誕生した頃とほぼ同じなんですよ。ひょっとすれば、生物的に繋がる物があるかもしれません」

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