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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第10章 ターキー国王

「やだ、気持ち悪い」と光邦は思わず顔を背ける。

アーナルとデンブは、武器に手をかけている。

やがてそれは人型に変型し、色も少しずつ変わりはじめた。

「ごめんなさい、私、こういった気持ち悪い系のホラー、苦手なのよ」

光邦は、そう言って部屋を出ようとするが、チョットに引き止められた。

「光邦、あなたがいないとダメです」

「私、関係ないじゃない。ていうか、あんたが間違えて私を連れてきたんじゃないの。この壮大なアクシデントをどう処理すればいいのか、私にはわからないわよ!」

「いや、光邦の頭脳がなければ、国王の正体を掴むことはできませんでした。私達はこのような異生物を国王とは認めたくありません」

「私からみれば、あなたも異生物よ」

国王の姿はいつの間にか、人間の姿へと、変わりつつあった。

光邦は、頭をおさえる。

「やだもう、この星にきて、私トラウマばかり植え付けられてるじゃないもぉ〜」

「光邦、もうしばらくの辛抱です」とチョットが背中を擦る。

「なんの!? 心削りとられるような我慢は、もうたくさんよ」

「まあまあ、落ち着きたまえ」

「ありがとう……て、誰あんた!?」

声をかけたのは、人間の姿となった国王だった。

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