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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第10章 ターキー国王

「な、なにが起こってるんだ……」

デンブは、槍を持って身構える。

国王は、この星での全身完全な人間の体となっていた。だが、その姿は一糸まとわぬ姿であり、体毛さえもない。

アーナルは、ジリジリと距離を詰める。

「あんた、何者? 本当に国王なの?」

国王は、笑みを浮かべ、アーナルを指差す。

「おめでとう。我がターキー国勇者アーナルよ。よく頑張ってくれた。最高名誉と、限りない富を褒美として授けよう」

「う……」

アーナルは、戸惑いながら剣を下ろす。

すると、チョットが腰をかがめ、顔を上げた。

「国王様、チョットでございます。教えて下さい。国王様は、何者なんですか?」

国王は無言で首を縦に振ると、デンブを示した。

「その質問に答えを出すとするなら……あちらにいる者が言った通りだ」

「俺は本を読んで内容を覚えていただけだ」

「その本は私が書いたものだが」

「そりゃ、自伝ならそうか……てか、あれはあなたが書いたんですね!」

まさか、目の前に作者がいようとは……。

「では、お聞きします。本当の目的は、なんなんだ?」

デンブの鋭い目つきの質問に、国王は答える。







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