え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第10章 ターキー国王
すると、再び表情が変わった。
「私は、メーバ共の考えを逆に利用した。だが、メーバはわかっていなかった。たまたま私の魂を吸ったことにより、散らばったメーバの肉片が、少しずつ元に戻ってくることを、勇者の魂でなければならない……と思い込んでしまったようだ。こいつらは本来、どの生き物の魂を吸うことができる。それによって、復活が出来ることを勇者の魂でなければ、出来ないと思い込み、勇者という存在を生み出しては殺し合いをさせるといったことをメーバは繰り返していた。私はそれと同時に、自分の意識が戻ってきていると感じた。このままそれを利用すれば自身も復活出来ると確信した。死んでいった勇者たちには申し訳ないがな」
アーナルとデンブは、インケイの話を唾を飲みながら聞いていた。だが、光邦は、
「バカみたいな話ね」と呆れていた。
アーナルは、ブレスレットを突き付けた。
「これには、どんな力があるんだ?」
言葉遣いからして、すでに国王とは思ってはいなかった。
「それは、死んだ私の骨で作ったブレスレットだ。メーバは、これで身に付けた者が亡くなったことを察し、ブレスレットの力で身に付けた者の魂を……」と話が終らないうちに、インケイ体が前に倒れる。
「私は、メーバ共の考えを逆に利用した。だが、メーバはわかっていなかった。たまたま私の魂を吸ったことにより、散らばったメーバの肉片が、少しずつ元に戻ってくることを、勇者の魂でなければならない……と思い込んでしまったようだ。こいつらは本来、どの生き物の魂を吸うことができる。それによって、復活が出来ることを勇者の魂でなければ、出来ないと思い込み、勇者という存在を生み出しては殺し合いをさせるといったことをメーバは繰り返していた。私はそれと同時に、自分の意識が戻ってきていると感じた。このままそれを利用すれば自身も復活出来ると確信した。死んでいった勇者たちには申し訳ないがな」
アーナルとデンブは、インケイの話を唾を飲みながら聞いていた。だが、光邦は、
「バカみたいな話ね」と呆れていた。
アーナルは、ブレスレットを突き付けた。
「これには、どんな力があるんだ?」
言葉遣いからして、すでに国王とは思ってはいなかった。
「それは、死んだ私の骨で作ったブレスレットだ。メーバは、これで身に付けた者が亡くなったことを察し、ブレスレットの力で身に付けた者の魂を……」と話が終らないうちに、インケイ体が前に倒れる。