え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第2章 サバイバル
『摩訶般若波羅蜜多心経~観自在菩薩行深、般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不……』
「こいつ、なんか唱えてるーーっ! てか、こいつ凄い!」
レンズをチョットに向けた。
『アーナル様、チャンスですよ。勇者としての力を試す時です。やってやって下さい』と光邦を前に押し出した。
「いやいやいや、ちょっとやめなさいよっ、武器を持たない丸腰のオカマになにが出来るって言うのよ」
『強烈な蹴りを持ってるではありませんか』
「あんたを蹴ったツッコミの話? あんなのなんのダメージも与えられないわよ」
『わかりました、ではお願いします』
「あんた、話聞いてないでしょ!」
ハナチャンが雄叫びを上げて、向かってきた。
チョットは、光邦の背中を蹴り押した。
光邦は悲鳴と共に、どうにでもなれと諦め半分で襲い来るハナチャンを防ぐため、右足を上げた。
結果……吹っ飛んだのは、ハナチャンだった。
ハナチャンは驚いたのか、方向をかえて走り去った。
なにが起こったのかが理解出来ない光邦の心臓は、バクバクを通り越し、ドラムロールのように鳴り響いていた。
額から大粒の汗が流れ落ち、恐怖のあまり腰を落とす。
『アーナル様、やりました。さすが勇者様です』
「ひ……ひ……ひぃ~、ひっひっひっ……」
奇声を上げながら、光邦は地面に倒れこんだ。
「こいつ、なんか唱えてるーーっ! てか、こいつ凄い!」
レンズをチョットに向けた。
『アーナル様、チャンスですよ。勇者としての力を試す時です。やってやって下さい』と光邦を前に押し出した。
「いやいやいや、ちょっとやめなさいよっ、武器を持たない丸腰のオカマになにが出来るって言うのよ」
『強烈な蹴りを持ってるではありませんか』
「あんたを蹴ったツッコミの話? あんなのなんのダメージも与えられないわよ」
『わかりました、ではお願いします』
「あんた、話聞いてないでしょ!」
ハナチャンが雄叫びを上げて、向かってきた。
チョットは、光邦の背中を蹴り押した。
光邦は悲鳴と共に、どうにでもなれと諦め半分で襲い来るハナチャンを防ぐため、右足を上げた。
結果……吹っ飛んだのは、ハナチャンだった。
ハナチャンは驚いたのか、方向をかえて走り去った。
なにが起こったのかが理解出来ない光邦の心臓は、バクバクを通り越し、ドラムロールのように鳴り響いていた。
額から大粒の汗が流れ落ち、恐怖のあまり腰を落とす。
『アーナル様、やりました。さすが勇者様です』
「ひ……ひ……ひぃ~、ひっひっひっ……」
奇声を上げながら、光邦は地面に倒れこんだ。