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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第2章 サバイバル

チョットが腕組みをして考える。

『おそらく、キュージコージが食べたか、私が食べたかどちらかの可能性が』

「あんたが食べたのね。どうでした?」

『大変、おいしくいただきました』

光邦の足が上がった。

だが、チョットはかわした。

「あなたやるわね」

『何度もくらいませんよ。ですから、私が食べてしまったから、そのお詫びに食料を探しにいったのですよ。ですが、残念ながら、ハナチャンに奪われてしまいました』

「そういうことなのね」

『いくら食べられるとはいえ、ずっとキュージコージのウンコを食べさせるわけにはいきません。アーナル様、とりあえずここから出発しましょう。必ず食べる物がありますから』

正直、空腹とイライラで動く気力は無かったが、先に進まないと話にならない。

光邦はわかったと苛立ちを押さえながら、歩きはじめた。

すると、ある太い木の前でチョットが立ち止まった。

光邦はどうしたのと訊ねると、チョットはその木を拳で軽く叩き、自分の耳を当てた。

すると、地面に落ちている石を選び、一番先の尖った石を一つ掴むと、その先を木に真ん中にぶち当てた。

ガツンガツンと力強く、何度も何度もまるで木を削っているかのように。

「なにしてんのよ」

『見ててください』

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